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検査について

診療放射線科

CT

マルチスライスCT装置『Aquilion ONE 』(320列)、『Aquilion PRIME 』(80列)2台で検査を行っています。 『Aquilion ONE 』(320列)では、検出器の大幅な多列化により一回転で撮影できる範囲が80列装置の約4倍になり、撮影時間を大幅に短縮することができる部位もあります。例えば心臓CTでは従来では撮影に5~7心拍分の撮影時間が必要でしたが、320列CTでは低心拍の患者様であればわずか1心拍で撮影が可能です。

心臓の血管

CT検査について

・検査にかかる時間
造影剤を使わない場合:10分程度
造影剤を使う場合:15分~30分程度
・検査中は専用の検査台に寝ていただいて動かないようにお願いします。
・検査部位等によっては息を止めて撮影を行います。

CT検査における注意点

CT検査はX線を使って画像を作ります。診断への影響を避けるため、撮影する部位にある金属類は検査前に取り外していただくようにお願いします。
・貴金属(ネックレス、ピアス等)
・メガネ
・金属の入った下着(ブラジャー、ボディースーツ等)
・ズボンやスカートのベルト、ホック、ファスナー
・カイロ、エレキバン
必要に応じて検査着に着替えていただく場合があります。検査当日は脱着しやすい服装でお越しいただけるとスムーズに検査ができますので、ご協力よろしくお願いいたします。

造影検査を受けられる方へ

検査の種類によってはヨード造影剤(ぞうえいざい)を用いて撮影することもあります。これはX線に映りやすい、ヨウ素(ワカメ等に含まれている成分)を含んだ薬剤で、血管の写りをよくし、腫瘍等が発見しやすくなります。また、血管自体を際立たせるので、動脈瘤、静脈瘤等、血管系の検査にも使われます。造影剤は点滴等と同じように腕の静脈から撮影直前に注入します。血管の中に入ると、暖かい感じがしてきますが、ほとんどの患者さんが感じる薬の作用なので心配なさらないでください。
造影剤を使用する前に、体調、既往歴(ヨードアレルギー、気管支喘息など)、内服薬(糖尿病薬)について、問診をさせていただきます。気管支喘息などのアレルギー疾患をお持ちの方や糖尿病薬を内服中の方は、検査手順の変更や休薬等が必要な場合がありますので、検査の問診時に、主治医に必ず申し出てください。

MRI

人間の体内にある水素原子からの信号を画像化することで、様々な方向からの断面像を作成することができます。造影剤を使わずに脳動脈瘤の検査ができるので、脳ドックなどの検診にも用いられています。
同じ部位でも撮影条件を変えることによって、何種類もの画像を得ることができ、これにより、目的とする組織がどういったものであるかが判断しやすくなります。撮影にかかる時間は短くて20分、長くて1時間ほどになる場合もあります。
検査中に大きな音がすることが特徴でこれは情報を取り出すための傾斜磁場コイルに電流が流れることによって、機械全体に振動が伝わるためです。高精細な画像を得るのに必要な、高磁場な機械ほど大きな音がする傾向があります。
※2024年2月にSIEMENS社のMAGNETOM Altea 1.5Tを導入しました

MRI検査における注意点

MRIは大きな磁石に囲まれて検査が行われます、したがって検査室への金属の持込は原則として禁止されています。金属があることで、周りの磁場を歪め、正確な検査ができない可能性もあります。時計、財布、外せる入れ歯(差し歯など外れない物は大丈夫です)などは更衣室のロッカーに入れてください。
また、ペースメーカー、脳動脈瘤のクリップなど、体内に入っていると検査が行えないものもあります。事前に渡される説明書きをよく読み、不明な点や不安に思っていることがありましたら、検査前の問診の時に担当の放射線技師にご相談ください。
検査の種類によってはMRI専用の造影剤を用いて検査を撮影することもあります。造影剤を使用する前に、体調、既往歴(気管支喘息など)について、問診をさせていただきます。気管支喘息などのアレルギー疾患をお持ちの方は、検査の変更等が必要な場合がありますので、検査の問診の時に、主治医に必ず申し出てください。

心臓カテーテル検査

心臓の血管にカテーテルという非常に細い管をいれ、造影剤を流すことで普段は画像に映らない血管を描出します。
狭心症の検査、心筋梗塞の治療などが行われ、梗塞している血管に対して、PTCA(細くなった血管を、風船を使って押し広げる治療)やステント留置(金属の金網を狭窄があった部位に留置することで、再狭窄を起こりにくくする治療)などが行われます。
2014年3月より、現在最新鋭の機能を有する心臓カテーテル装置(PHILIPS社Allura ClarityFD10)を導入し、放射線による被ばくを大幅に減らすことが可能になりました。
また、2022年4月より血管内超音波装置(IVUS)も導入したことで、詳細に病変部を観察しながらの治療も可能となり、今後もより正確かつ安全な検査・治療に努めます。

腹部血管撮影検査

おもに腹部血管を造影剤を使って撮影します。
IVR(Interventional Radiology)と呼ばれる検査では、主に鼠径部の動脈から肝臓の動脈へとカテーテル(細い管)を進め、肝臓の腫瘍を栄養している血管を塞栓させる治療や、腫瘍へ直接薬を入れる治療などを行います。
2014年12月より、現行の腹部アンギオ装置(PHILIPS社 Allura Clarity FD20)を導入し、以前の機器と比べ放射線による被ばくを大幅に減らすことが可能になりました。
また、この装置ではXper CTと呼ばれる回転撮影を行うことでCTの様な画像を得ることもでき、より正確かつ安全に手技を行っています。

乳房撮影(マンモグラフィ)

マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影のことです。しこりとして触れないごく早期の乳癌発見にも有効といわれています。乳房には厚みがあるため、より正確な診断のために乳房を圧迫して撮影する必要があります。
痛みの程度は個人差があるので、痛みが強い場合は遠慮なくお伝えください。ご理解とご協力をお願いします。検査には認定をうけた女性技師のみが対応しています。

RI検査

核医学検査は、特定の臓器や組織に集まりやすい性質を持った放射性医薬品を使ってそこから放出される放射線(ガンマ線)を画像化することにより体内の様子を調べる検査です。
CT検査やMRI検査は、主に臓器の形態の異常を調べるのに対し、核医学検査は、投与された放射性医薬品の分布や集積量、経時的変化の情報から、臓器や組織の形態だけでなく、機能や代謝状態などを評価することができます。機能や代謝状態の異常は形態の変化の前に発現しますので、核医学検査によって病変の早期発見につながる可能性があります。

検査の流れは、放射性医薬品を患者さんに投与し、その後お薬が目的の臓器によく取り込まれるまで待ちます。(待ち時間は検査により異なるが2~4時間程度)
撮影時間になりましたら、ガンマカメラのベッドで寝て撮影を行います。(息を止めてもらうことはありません)撮像時間は検査によって異なりますが、30分から1時間ぐらいです。

当院ではSIEMENS社製ガンマカメラSymbia-S(SPECT装置)を1台保有し、心臓の血流を見る心筋シンチや、全身の骨の異常(転移など)を調べる骨シンチ、乳癌の術前に行われるセンチネルリンパ節シンチなどが数多く行われています。
また、脳血流シンチや神経内分泌腫瘍に対するソマトスタチン受容体シンチ、甲状腺の機能や摂取率を測定する甲状腺シンチなど、他にも多数の撮影項目に対応して検査を行っております。

RI装置 ガンマカメラSymbia-S

心筋血流シンチ 解析画像

センチネルリンパ節シンチ 画像

骨シンチ 全身画像

ソマトスタチン受容体シンチ/CT Fusion画像

脳血流シンチ解析画像

一般X線撮影・胸部撮影

レントゲン撮影とも言われていますが、放射線の一種であるX線を身体に照射して、写真を撮影しています。胸部・腹部・手・腰・足など全身の様々な部位を撮影することができ、日常の診断に多く利用されている検査です。
当院の一般X線撮影室はFPD(フッラトパネルディテクタ)システムを使用しています。デジタル化が進み、以前より少ない放射線量でより鮮明な画像を得ることができ、被曝線量が減少されました。
撮影に関する心配事等がありましたら、遠慮なく担当技師にお申しつけ下さい。

放射線治療

放射線治療は、手術療法、化学療法と並ぶ、がん治療三本柱のひとつです。一般的にがん細胞は正常な細胞に比べ放射線によく反応する(感受性が高い)とされており、この感受性の違いを利用してがんを小さくしていきます。症例ごとに、CT画像等を使い照射位置や大きさを三次元的に把握して、腫瘍に線量を集中的に照射し、周囲の正常組織への影響を極力抑えるように照射方法を決定し治療を行っていきます。
当院の放射線治療は、Varian社製直線加速器Clinac21-EX、放射線治療計画装置Eclipseを用いて行っています。なお当院では、定位放射線治療(SRT)、強度変調放射線治療(IMRT)及び画像誘導放射線治療(IGRT)は行っておりませんが、治療期間中は適宜X線写真を撮影し照射位置のずれがないかを確認し可能な範囲で精確な照射が実施できるよう努めています。治療に関する疑問やご不安等ございましたらお気軽にご質問ください。

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