生理機能

臨床検査科

生理機能検査室(1F)

生理機能検査室では、心電図検査や超音波検査などのように、直接患者さんと接して様々な検査を行います。
生理機能検査の多くは生理機能検査担当の臨床検査技師が実施しておりますが、トレッドミル運動負荷検査は、循環器内科の医師の立会いのもとで行います。また、腹部・乳腺・甲状腺の超音波検査や針電極による筋電図検査など、各科の専門の医師が実施する項目もあります。

※検査項目によって待ち時間が異なるため、窓口で受付された順番どおりにお呼び出来ない場合がありますがご容赦下さい

心電図検査

どんな検査?

心臓内部に発生する弱い電流を記録する検査です。
心臓は筋肉でできており、全身に血液を送り出すためにポンプのように収縮と拡張を繰り返します。この時心筋が発する微弱な電流を波形として記録します。ベッドに仰向けに寝ていただき、手足と胸に電極をつけて行います。

胸には吸盤状もしくはシールの電極を6個つけます
実際の心電図波形
 

何を調べているの?

不整脈、心臓の肥大・負荷、心筋障害の有無、伝道障害など

所要時間
準備時間を含めて5分程度

長時間記録心電図(ホルター心電図)

どんな検査?

24時間の心電図を記録する検査です。
胸にシール状の電極を貼り、コードで記録器につないで、首からさげるようにして一日過ごしていただきます。記録器には一日分の心電図が保存されます。
意識的な安静の必要はなく、むしろ普段の生活の中での心電図変化を見るために、できるだけ普段どおりに生活していただくのが望ましいです。その間、何をしたか、何時に寝たかなどの簡単な行動記録をつけていただきます。
入浴に関してですが、当院で使用している記録器は基本的にシャワー浴のみならば可能です。
取り付けた装置をはずしに来ていただかなくてはならないため、取り付けた日の翌日も来院していただく必要があります。

何を調べているの?

日常生活において不整脈や心電図波形の変化があるか、またあるとすればいつどんな時起こったか、そのときに症状があったかなど

所要時間
装着は準備や説明の時間を含めて15~20分程度、取り外しは5分程度

トレッドミル運動負荷検査

どんな検査?

運動中の心電図と血圧の変化を見る検査です。
胸にシール状の心電図の電極を貼り、腕に血圧計を巻いて、速さ・傾斜の変化するベルトの上を歩く、もしくは走っていただきます。この検査は、循環器内科の医師の立会いのもとで行われます。

足元のベルトが動くので、この上を歩きます
 
 

何を調べているの?

安静時には見られないような心電図の異常(労作性狭心症など)の発見、運動中の血圧変化など

所要時間
準備などを含めて20~30分程度

超音波(エコー)検査

どんな検査?

超音波という、人間の耳には聞こえない高い周波数の音波を利用して、体内の様子を画像にする検査です。検査部位にはゼリーをつけて、探触子をあててみていきます。
当検査室では、心臓・腹部・乳腺・甲状腺・頸動脈・下肢静脈やその他の体表、血管などの検査を行っています。
検査の内容により当日の朝食を控えてもらう場合や、膀胱に尿をためた状態で検査する場合もあります。

心臓のエコーは横向きで行います
腹部エコーは、息を吸ったり止めたりしていただきます
【心臓】心臓を縦切りにした断面図です

【腹部】この写真では肝臓や膵臓、大動脈が見えています

【頚動脈】動脈硬化の程度や血管の狭窄、閉塞をみます

【下肢静脈】血管内に血の塊がないかどうか調べます

何を調べているの?

検査部位によって異なる
心臓・・・心臓の動きや大きさ、弁逆流など
腹部・・・肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの腹部臓器の異常の有無
      (脂肪肝、胆のうポリープ、胆のう結石、腎結石、腫瘍など)
頚動脈・・・動脈硬化や血管の狭窄、閉塞など
下肢静脈・・・血管内の血の塊(血栓)の有無、静脈瘤など

所要時間

20~30分程度(内容によっては30分以上要する場合もあります)

脳波検査

どんな検査?

脳の表層に生ずる電位変動を記録する検査です。
脳は起きているときも寝ているときも常に活動していて、その際に非常に微弱な電流が流れます。これをとらえて機械で増幅し、波形として記録します。

実際の脳波波形
 
 

クリームを塗った電極を頭皮に貼り付け、手首に心電図記録電極を、胸部に呼吸をみるためのバンドを巻いて検査を行います。検査中は基本的には目を閉じていていただきますが、目の開閉や深呼吸をしてもらうこともあります。
小さなお子さんは薬を飲んでもらい、寝てから検査する場合もあります。

何を調べているの?

異常な波形の有無、てんかんなどを疑うとき、意識障害の原因精査など

所要時間
電極装着の時間を含めて60分程度

筋電図検査

どんな検査?

神経や筋肉の障害を調べる検査です。
手足の皮膚上より電気刺激を行い、神経の障害を調べる神経伝道速度検査や、筋肉に直接針状の電極を刺して、筋肉の障害を調べる針筋電図検査などがあります。
検査の内容により、多少の痛みや筋肉がピクピクと動く不快感があります。

何を調べているの?

神経や筋肉の障害の有無と、その程度

所要時間
検査部位や内容によって差があるが、およそ60分前後

呼吸機能(肺機能)検査

どんな検査?

肺活量や、呼吸に関する様々な機能を調べます。
丸い筒状のマウスピースを口にくわえ、鼻栓をした状態で、検査技師の掛け声に合わせて口で呼吸をしてもらいます。
胸いっぱい息を吸ってもらったり、限界まで吐ききってもらったりするため、患者さんの努力とやる気、そして検査技師の声かけのタイミングが重要になる検査です。

息を吸ってー、吐いてー…
上手にできました
 

何を調べているの?

呼吸機能の障害の有無と、その程度(気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの診断)

所要時間
一般肺機能検査は10分程度、精密肺機能検査は30~40分程度

血圧脈波検査

どんな検査?

両腕と両足首に血圧測定用のカフ(圧迫帯)を巻いて、4箇所の血圧を同時に測ります。他に心電図記録電極を手首に、心音測定用のマイクを胸につけます。
手足の動脈が細くなっていたり詰まったりしていると、その部分の血圧は低く測定されます。

何を調べているの?

動脈の狭窄やその程度、動脈硬化の具合など

所要時間
準備を含めて10~15分程度

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