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リハビリテーション科

リハビリテーション科

概要

当科では理学療法士8名と作業療法士3名が、入院・外来患者さんに対し充実した環境でリハビリテーションを実施しています。
整形外科を中心に神経内科・心臓血管外科・循環器科・内科・外科などさまざまな診療科の疾患を対象としています。これらの疾患により移動や生活上の動作、職業やスポーツに必要な動作に障害が生じることがあります。
障害により失われた機能の回復を促すとともに、潜在的な能力を最大限に引きだすことにより、患者さんの家庭復帰や社会復帰、あるいはスポーツ復帰を少しでも早く実現することが当科の目標です。
月曜から金曜までの午前8:45から17:00まで、当院A棟7階の心臓リハビリ室にて実施しています。(リハビリテーションの実施には医師による診察・処方が必要となります。)

特色

1.整形疾患 特に関節疾患を対象とすることが多い

リハビリテーションと関係が深い当院整形外科の特色は、関節外科に特化した治療を行っている点です。具体的には、傷が小さく回復も早い関節鏡手術と、除痛・歩行能力の獲得を目指した下肢人工関節手術を重点的に行っています。
なかでも肩関節に関しては、県内でも稀な肩専門医師が常勤しており、県内全域ときには県外からも反復性肩関節脱臼や腱板損傷や五十肩などの治療のために、多くの患者さんが来院しています。
そのため、リハビリテーション科の特色として、入院・外来ともに肩関節疾患の割合が他の病院よりも、かなり多いことが挙げられます。
また、半月板損傷、前十字靭帯損傷に対する関節鏡手術や、変形性膝関節症、変形性股関節症に対する人工関節手術も多数行っており、これらの手術前・後のリハビリテーションを当科で行っています。
野球・ラグビー・バスケット・柔道などのスポーツ障害のリハビリテーションも数多く行っています。

2.心大血管リハビリテーションが可能な施設であること

08年度より、心大血管リハビリテーションを開始しました。最新機器も拡充し万全の体制で実施しています。開心術後の離床が早まり、循環器の機能改善に効果があります。

理学療法士、作業療法士とは?

理学療法士及び作業療法士法という法律で定められた、国家資格を有する職種です。

理学療法士と作業療法士は連携して1人の患者さんの治療にあたります。
そのため理学療法と作業療法で行うことには重複する部分も多々あります。
あえていうと、理学療法では運動療法を中心に関節の動く範囲や筋力、バランス能力など運動に必要な基礎的な部分を改善し、体を使いやすくします。
作業療法では日常生活動作・家事動作などの作業活動を通じ、より応用的で生活に即した体の使い方を改善していきます。

リハビリの実例

股関節に疾患(変形性股関節症など)がある患者さんを例にします。  
股関節が腫れて痛みがあり、関節の動きも悪く、十分に力を出せず、歩行や生活上の動作がうまくできない状態になったとします。股関節の動きをよくしようと、無理矢理動かすと痛いだけです。また、力をつけようといきなり運動をしても痛いだけです。

検査・測定・評価

そこで、理学療法士・作業療法士は、 まず、関節や全身の状態の把握、動き方のくせや問題点、痛みの原因を調べます。

物理療法

それに基づいて、関節が楽に動きやすい状態を整えていきます。 腫れや痛みを抑えるために、電気をかけたり、温めたり、冷やしたりします。

徒手療法

筋肉が働きにくい状態や、関節が動きにくい状態を、専門的な手技を用いて改善していきます。

運動療法

関節や筋肉が動きやすい状態を整えた上で、関節の動く範囲を広げていく訓練をしたり、動作に必要な筋肉を強くするような運動を指導したり、一部の関節に無理がかからないように全身をバランスよく使える練習をします。

動作訓練

関節がうまく動くようになってきたら、実際の生活上の動作(歩行、立ち上がり、衣服の着脱、家事動作、職業やスポーツに必要な動作など)を練習していきます。

装具処方

その他に、サポーターや杖・車椅子などによる補助も考えます。

家屋改造、環境設定

手すりの設置や段差解消などの相談や、お手伝いもします。

このような過程を経て、障害をもつことになった患者さんが希望される生活を再獲得するまでの手助けをしていくのが、理学療法士、作業療法士の仕事です。

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