HOME > 診療科紹介 > 心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーション

心大血管疾患リハビリテーション(心リハ)とは

心疾患、大動脈疾患の患者さんが、社会復帰・再発予防を目的として行う医療プログラムのことです。患者さんひとりひとりの状況に応じて、運動を含めた生活習慣の見直しと改善を図り、快適で質の良い生活を送っていただくことを目指すもので、疾病後の欠かせない治療の1つとして、世界中で広く行われています。

当院での心リハ

2008年9月から新潟県で初めて心リハを開設し、入院及び外来患者さんにリハビリを提供しています。 院内には心臓リハビリテーション学会認定の心臓リハビリテーション指導士が8名(医師1名、理学療法士2名、作業療法士1名、看護師4名)おり、医師、看護師、理学療法士、管理栄養士、臨床検査技師、薬剤師など多くの医療専門職から構成される心臓リハビリテーションチームが、運動療法の他に、生活・食事・薬・禁煙等の指導を行います。 また、心不全療養指導士が数名在籍しています。

安全で効果的な運動処方をするために、医師立ち会いのもとで心肺運動負荷試験(CPX)を行います。

当院での心リハ対象となる患者

急性心筋梗塞、狭心症、開心術後、大血管疾患(大動脈解離、大血管術術後、ステントグラト挿入術後)、慢性心不全、末梢動脈疾患

具体的な心リハ内容

運動療法
エルゴメータ(自転車)
トレッドミル(歩行)
筋力トレーニング
パワープレート
ストレッチ
※医師の指示のもとで、理学療法士や看護師が心電図や血圧などを確認しながらすすめています。
食事療法
管理栄養士による適正な量と栄養バランス等の食事指導
服薬管理
薬の正しい服用とコントロール
生活習慣改善
動脈硬化の危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙など)の是正と予防を目的とした生活指導
ストレス管理
病気と上手くつきあい、身体に負担をかけない生活への助言

運動療法の効果

  1. 運動能力・体力が向上し、日常生活が楽になります。
  2. 骨格筋機能が改善し、血管が柔軟になり、心臓への負担が減ります。
  3. 自律神経・血圧が安定し、不整脈・突然死が減少します。 生存率が高まり長生きできます。
  4. 精神面にも良好な効果があります。
  5. 血管が詰まりにくくなります。
  6. 糖尿病や高血圧、脂質異常症など心臓病の影響因子を改善させます。 また動脈硬化の進行を抑え、さらに改善することがわかってきています。
  7. 再入院が減少し、医療費負担を軽減します。

施設について

7階にある見晴らしの良いリハビリ室です。


心臓リハビリ室 入り口


更衣室


ロッカー


姿勢矯正鏡

治療機器


トレッドミル
運動処方に基づいて、速度、傾斜、時間を調整します。バランストレーニングとしても効果的です。


自転車エルゴメータ
患者さんの状態に合わせて負荷を設定できます。下肢の関節の可動域訓練にも使われます。


パワープレート
筋力の向上や運動機能の改善だけでなく、自律神経の安定や柔軟性向上のためのストレッチ効果があります。高齢心不全患者やフレイル・サルコペニア患者のバランス機能改善にも期待できます。


平行棒
正しい姿勢の保持、バランス訓練のほかに下肢筋力訓練、歩行訓練にも効果があります。
平行棒を用いることで安全な訓練が可能です。

心リハ開始までの流れ

  1. 心臓リハビリテーション適応の有無については、当院の循環器内科医師または心臓血管外科医師が決定します。
  2. 心肺運動負荷試験(CPX)を行い、患者さんに適した運動の種類・強さ・時間を設定します。
  3. 心臓リハビリテーション専門スタッフが、各々の患者さんの病態・病状・検査結果について十分に把握した上で、安全に運動ができるような実施計画書を作成します。
  4. 心臓リハビリテーションを実施する日時・回数・頻度については、患者さんのご都合を考慮した上で決めます。

心リハをご希望の方は

心リハを希望される方は診察が必要となりますので、現在の主治医にご相談ください。
また、心臓リハビリテーションの詳細な内容に関することは、リハビリテーション科にお問い合わせください。

ページの先頭へ