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新潟ロービジョン研究会2015(第3回ご案内)

特別講演

 ロービジョンケアについて、世界各国を比較して語られることは、これまであまりありませんでした。今回の特別講演では、各国のシステムについてワールドワイドなお話をして頂き、そこから我が国のロービジョンケアについて考えてみることにしました。ご期待下さい。

特別講演:『世界各国と比べた日本のロービジョンケア』
講  師:仲泊 聡(国立障害者リハビリ病院第二診療部 部長)
http://andonoburo.net/on/3638

抄録

 私がこれまでに関わった国外のロービジョンケアは、南米コロンビアで地雷被災者救済の政府プロジェクトにJICAの一員として参加したものだけです。そんな私が世界を語るのは大変おこがましい話なのですが、私の周囲にいる国際感覚に優れた方々に助け舟を出していただいて、今回頂戴したお題にお答えしてみたいと思います。

 まず、医療も福祉も、その国が平和かどうかによって大きく異なります。そして、どこにその財源があるのかという点で、その国の経済状況とシステムが大きく影響します。また、社会の中の家族の役割によっても大きく影響を受けているようです。つまり、そのお国柄でロービジョンケアの内容も、その対象となる人も、そしてそれを実践する人も異なります。

 たとえば、コロンビアでは、作業療法士がロービジョンケアの実践部隊の中心にいます。歩行訓練もパソコン訓練も作業療法士が行います。光学的補助具についてはオプトメトリストです。そして眼科医はロービジョンケアに全く関与せず、チームリーダーはリハ科の医師です。

 そして、ロービジョンケアの内容はだいたい日本と似通ったものでしたが、それを受ける人は、ほんの一握りの民間の医療保険でロービジョンケアがそのサービス内容に含まれている人たちだけでした。受けるべき人のわずか1%だそうです。教育では盲学校がありましたが、数は少ないようです。日本と大きく異なるのは、小学校1年生と2年生だけが盲学校に行きます。ここで徹底的に点字を学んで、3年生からは普通学校に通います。

 外国のシステムを学ぶことは、何であっても新しい視点と発想を与えてくれます。そして、自分の置かれている状況の問題点を見つけることができます。しかし、それと同時に今までに気づいていなかった日本での良い点を再認識し、変えてはならない部分があることにも気づかされます。

略歴

1989年 東京慈恵会医科大学卒業
1995年 神奈川リハビリテーション病院
2003年 東京慈恵会医科大学眼科学講座 講師
2004年 Stanford大学 客員研究員
2007年 東京慈恵会医科大学眼科学講座 准教授
2008年 国立身体障害者リハビリ病院第三機能回復訓練部 部長
2010年 国立障害者リハビリ病院第二診療部 部長

概要

『新潟ロービジョン研究会2015』
日時:平成27年8月1日(土)
開場;13時30分 研究会14時~18時
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
主催:済生会新潟第二病院眼科
テーマ:「ロービジョンケアに携わる人達」
事前登録制・会費無料
どなたでも参加出来ます。準備の都合上、事前登録が必要です。

事前登録

新潟ロービジョン研究会2015
申込期間 平成27年6月15日(月)~7月19日(日)
ただし、会場の定員制限があり先着100名様までです。
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗 
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp 
Fax 025-233-6220 

***************************************************
 参加申し込み
  氏名~  

  所属~  

  職業~  

 住所~都道府県名と市町村名をお願いします
  記載例~○○都道府県、○○市町村

 連絡方法 
   e-mail アドレス~ 

   Fax番号~
 (可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)

****************************************************
注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。

概要

『新潟ロービジョン研究会2015』
  http://andonoburo.net/on/3629
14時~はじめに
 安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)

14時05分~特別講演
 座長:加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 『世界各国と比べた日本のロービジョンケア』
   仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
 http://andonoburo.net/on/3638

15時~パネルディスカッション ~ 『ロービジョンケアに携わる人達』
 司会:安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)
    仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
 1)眼科医が行うロービジョンケア
    加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 2)NPOオアシスでやってきたこと、行っていること
    山田 幸男 (新潟県保健衛生センター;信楽園病院 内科)
 3)ロービジョンケアにおける視能訓練士の関わり
    西脇 友紀(国立障害者リハビリテーションセンター病院;視能訓練士)
 4)新潟盲学校が取り組む地域支援
    渡邉 信子 (新潟県立新潟盲学校;教諭)
 5)盲導犬とローヴィジョン
    多和田 悟 (公益財団法人:日本盲導犬協会 訓練事業本部長 常勤理事)
 4)後悔から始まった看護師によるロービジョンケア
    橋本 伸子(石川県;看護師)
 5)嬉しかったこと、役立ったこと (患者の立場から)
    大島 光芳 (上越市;視覚障がい者)

17時55分~おわりに
 仲泊聡(国立障害者リハビリセンター病院 眼科部長)

18時~アジャーン(全員で会場片付け・自由討論)

新潟ロービジョン研究会2015(第2回ご案内)

日時:平成27年8月1日(土)開場;13時30分 研究会14時~18時
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
主催:済生会新潟第二病院眼科 
テーマ:「ロービジョンケアに携わる人達」
要:事前登録制
http://andonoburo.net/on/3629

 済生会新潟第二病院眼科では、「新潟ロービジョン勉強会」を2001年4月に開始、2003年4月の第4回からは「新潟ロービジョン研究会」と改称し、これまで14年間で15回(2001年のみ2回開催)開催しています。

 今年の特別講演を、仲泊 聡先生(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)に「世界各国と比べた日本のロービジョンケア」(仮題)と題してお願いしています。ワールドワイドなお話が期待できます。

 パネルディスカッションでは、「ロービジョンケアに携わる人達」というテーマで、眼科医として加藤聡先生(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)、NPO法人として山田 幸男先生(新潟県保健衛生センター、信楽園病院;内科医)、視能訓練士として西脇 友紀先生(国立障害者リハビリテーションセンター病院)、盲学校からは渡邉 信子先生(新潟県立新潟盲学校)、盲導犬訓練士として多和田 悟先生((財)日本盲導犬協会・盲導犬訓練士学校教務長)、看護師として橋本 伸子先生(石川県)、患者さんを代表して大島 光芳様(上越市)に、それぞれの立場で語って頂きます。このセッションは、会場も含めての討論にしたいと思っています。

会費無料、どなたでも参加出来ますが、会場準備の都合上、事前登録が必要です。

事前登録

新潟ロービジョン研究会2015
申込期間 平成27年6月15日(月)~7月19日(日)
ただし、会場の定員制限があり先着100名様までです。ご了承ください。
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗 
 e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
 Fax 025-233-6220

***************************************************
参加申し込み
氏名~

所属~        職業~

住所~都道府県名と市町村名をお願いします
  記載例~○○都道府県、○○市町村

連絡方法
e-mail アドレス~ 

Fax番号~
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)

****************************************************

注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。

概要

『新潟ロービジョン研究会2015』
日時:平成27年8月1日(土)開場;13時30分 研究会14時~18時
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
主催:済生会新潟第二病院眼科
テーマ:「ロービジョンケアに携わる人達」
事前登録制

14時~はじめに
 安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)

14時05分~特別講演 
 座長:加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 『世界各国と比べた日本のロービジョンケア(仮題)』
   仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)

15時~パネルディスカッション ~ 『ロービジョンケアに携わる人達』
 司会:安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)
    仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
 1)眼科医が行うロービジョンケア
    加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 2)NPOオアシスでやってきたこと、行っていること
    山田 幸男 (新潟県保健衛生センター;信楽園病院 内科)
 3)ロービジョンケアにおける視能訓練士の関わり
    西脇 友紀(国立障害者リハビリテーションセンター病院;視能訓練士)
 4)新潟盲学校が取り組む地域支援
    渡邉 信子 (新潟県立新潟盲学校;教諭)
 5)盲導犬とローヴィジョン
    多和田 悟 (公益財団法人:日本盲導犬協会 訓練事業本部長 常勤理事)
 4)後悔から始まった看護師によるロービジョンケア
    橋本 伸子(石川県;看護師)
 5)嬉しかったこと、役立ったこと (患者の立場から)
    大島 光芳 (上越市;視覚障がい者)

17時55分~おわりに
 仲泊聡(国立障害者リハビリセンター病院 眼科部長)

18時~アジャーン(全員で会場片付け・自由討論)

案内 新潟ロービジョン研究会2015(第1報)

済生会新潟第二病院眼科では、「新潟ロービジョン勉強会」を2001年4月に開始、2003年4月の第4回からは「新潟ロービジョン研究会」と改称して14年間で15回(2001年のみ2回開催)開催しています。
今年、特別講演は、仲泊 聡先生(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)に「世界各国と比べた日本のロービジョンケア」(仮題)と題してお願いしました。
パネルディスカッションでは「ロービジョンケアに携わる人達」というテーマで、眼科医として加藤聡先生(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)、NPO法人として山田 幸男先生(新潟県保健衛生センター、信楽園病院;内科医)、視能訓練士として西脇 友紀先生(国立障害者リハビリテーションセンター病院)、盲学校として渡邉 信子先生(新潟県立新潟盲学校)、盲導犬訓練士として多和田 悟先生((財)日本盲導犬協会・盲導犬訓練士学校教務長)、看護師として橋本 伸子先生(石川県)、患者さんを代表して大島 光芳様(上越市)に、それぞれの立場で語って頂きます。このセッションは、会場も含めての討論にしたいと思っています。
今のうちにカレンダーにチェックをお願い致します。

新潟ロービジョン研究会2015

概要

日時:平成27年8月1日(土)開場;13時30分 研究会14時~18時
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室 
主催:済生会新潟第二病院眼科 
テーマ:「ロービジョンケアに携わる人達」
事前登録
http://andonoburo.net/on/3569

プログラム

14時~

はじめに
  安藤 伸朗(済生会新潟第二病院;眼科医)

14時05分~

特別講演 座長:加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 「世界各国と比べた日本のロービジョンケア」(仮題)
   仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)

15時~

パネルディスカッション ~ 「ロービジョンケアに携わる人達」
   司会:安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)
      仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
 1)眼科医が行うロービジョンケア(仮題)
    加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
 2)NPOオアシスで行ってきたロービジョンケア、そして今後(仮題)
    山田 幸男(新潟県保健衛生センター、信楽園病院;内科医)
 3)視能訓練士の行うロービジョンケア(仮題)
      西脇 友紀(国立障害者リハビリテーションセンター病院;視能訓練士)
 4)盲学校とロービジョンケア(仮題)
    渡邉 信子 (新潟県立新潟盲学校;教諭)
 5)盲導犬によるロービジョンケア(仮題)
    多和田 悟((財)日本盲導犬協会・盲導犬訓練士学校教務長;盲導犬訓練士)
 4)看護師とロービジョンケア(仮題)
    橋本 伸子(石川県;看護師)
 5)患者さんからのロービジョンケア(仮題)
    大島 光芳 (上越市;視覚障がい者)

17時55分~

おわりに
  仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)

18時~

アジャーン(全員で会場片付け・自由討論)

18時15分

解散

検診センター休診のお知らせ

学会等による医師不在のため、下記のとおり、検診センターを休診といたします。
人間ドック、各種検診、ご予約、検便等の提出はできませんので、あらかじめご了承ください。

【休診日】
平成27年7月30日(木)〜 7月31日(金)

障がいのある人もない人も一人ひとりが大切にされいかされる新潟市づくり条例検討会に参加して

報告:第231回(15‐05月)済生会新潟第二病院眼科勉強会 遁所直樹

演題:「(仮称)障がいのある人もない人も一人ひとりが大切にされいかされる新潟市づくり条例検討会に参加して」
講師:遁所 直樹(社会福祉法人 自立生活福祉会事務局長)
日時:平成27年5月13日(水)16:30 〜 18:00
場所:済生会新潟第二病院 眼科外来
http://andonoburo.net/on/3623

講演要約

「はじめに」

 障害者権利条約(Convention on the Rights of Persons with Disabilities)とは、あらゆる障害者(身体障害、知的障害及び精神障害等)の、尊厳と権利を保障するための人権条約です。

 このたび新潟市に障がいを持った人を差別しないでほしいという条例が 5月8日新潟市に提出されました。障害者の権利に関する条約(国連障害者権利条約)が国連総会で満場一致採択(2006年12月13日)。世界は障害者福祉について、障害者を保護・擁護するということから、権利を尊重するという方向に舵を切りました。わが国は、2007年9月28日に署名。6年半の歳月を要して2013年12月4日、日本の参議院本会議は、障害者基本法や障害者差別解消法の成立に伴い、国内の法律が条約の求める水準に達したとして、条約の批准を承認しました。
 2014年2月19日「障害者の権利に関する条約」が発効。千葉県を皮切りに各地で条例作りが進んでいます。新潟市も2年半をかけて条例づくりを行い、10月には条例公布・一部施行の予定という段階まで来ています(新潟県は着手していない)。この度、条例素案に対する意見募集(パブリックコメント)が、いよいよ始まりました。

「日本が署名から批准に年月を要した理由」

 すべてのベースは国連障害者権利条約 ( 2006年12月13日国連総会で満場一致採択)から始まっています。日本は 2007年に署名を済ませすぐにでも批准を目指したいとこだったのですが、障害者団体が署名に待ったをかけました。なぜならば日本の障害者の法律が理念法にとどまり障害者権利条約の求めるものにほど遠いものだったからです。
 こどもの権利条約の時は署名をしてすぐに批准をしたのです。しかしその時は、日本のこどもの法律が理念法にとどまり深く議論されることなく、新潟市のこども権利条例も成立には至らなかった経過があります。
こどもの権利条約のときの経緯を踏まえ、今回の批准に向けた動きについて慎重に行うということで障害者団体が大きな力を発揮します。民主党の政権の波もうけ、内閣府で障がい者制度改革推進会議が開かれ 50人以上の委員が討論をしてその経過もオンデマンドですべての国民に公開するというものです。障害者基本法が改正され、手話が言語として認められ、障害者総合福祉法骨格提言を受け、障害者総合支援法、障害者差別解消法などの法的整備が整い署名まで至りました。

「Nothing about us without us」

 “Nothing about us without us”(私たち抜きに私たちのことを決めるな)というスローガンのもと千葉県が初めて条例を作ったのです。障がいを持った人が理不尽を感じたときそれを意思表明できる場所が必要です。新潟市でも条例を策定すべく施策審査会の委員で策定委員会を作りその骨子を市長に提出し条例部会が発足したのです。

「条例の名称」

 新潟市では、条例の名称からいろいろ意見が交わされました。当初の仮称は「障がいのある人もない人も一人ひとりが大切にされいかされる新潟市づくり条例検討会」でした。それが「障がいのある人もない人も共に生きる新潟市づくり条例」と名称が提案されたのです。共に生きるという言葉についてもやもや感があったのですが、障がい者と健常者が対峙するかのように両輪のたとえではないか、一人ひとりが生かされるという言葉で当初条例の名前が仮として紹介されたのですが、ペアであってペアーズとならないというご指摘いただきました。

「条例を審議するうえでの問題点が続出」

 新潟市の条例案は障害者差別解消法ができてからの条例となります。そのため十分な論議をしないと障害者差別解消法を踏襲してしまい特色ある条例とはならないことが心配されました。今回の検討会で不慣れなことがいっぱい出てまいりました。義務と努力義務、不当な差別行為と合理的配慮の不提供、新潟市の責務、新潟市民の責務など行政の提案通りに進めばシャンシャンとなりますが一つ一つ丁寧に検証していくと義務と努力義務では大きな違いがあります。

「努力義務と法的義務」

 障害者差別解消法では民間事業者に対する合理的配慮を努力義務としています。しかし、努力義務では、障がいのある人に対する誤解や偏見を取り除く、話し合いのテーブルに着かないことが考えられるため、市条例では法的義務としています。ただし、法的義務であっても、条例に従うことを強制するのではなく、話し合いにより互いの理解を深めることで解決を目指します。

「合理的配慮」

 民間事業者に対する合理的配慮の不提供について法的義務としたことはこの条例の目玉の一つです。努力義務でよい事業所さんはもともと理解があり合理的配慮をしてくださいます。話し合いのテーブルについていただくために法的義務としたのです。中間まとめで8区をまわった時はこの部分は努力義務でした。議論を重ねていうちに上記の理由から法的義務と修正したのです。
 不当な差別行為とは障害そのものに対する差別、車いすでは電車に乗ることができないなどの拒否がありますが東京オリンピック、パラリンピックに向け新潟市だけでなく全国で街づくりをユニバーサルの視点で行い不当な差別行為を軽減していくことも期待されています。

「バリアフリーよりユニバーサルデザイン」

 合理的配慮の不提供についてそもそも合理的配慮とは、障がいを持った人が世の中に出ていくためのスタートラインを平等にするという解釈を私はしています。その視点はやはりユニバーサルデザインであり、障がい者にだけ便利(バリアフリー)なということでなく、すべての人に便利であることが合理的配慮です。具体的には車いす利用者のためのリフトバスよりも高齢者から幼児、お祭りに行くため着物の人たちにも使いやすい低床バスが普及することにより、合理的配慮も抵抗なく受け入れられるということです。

「おわりに」

 この条例が議会で可決され公布されたところから権利擁護が始まります。この条例で元気をつけた障がいを持った人が社会の理不尽さを自ら考え、人に発信していく。そして話しを聞いてくれる人を増やしていくこと。最終的にはこの条例が血の通ったものとなることを願っています。

PS:お願い『声を届けましょう』
募集中『(仮称)障がいのある人もない人も共に生きる新潟市づくり条例素案に対する意見募集(パブリックコメント)』
 〜 締切:6月19日(金曜)
【問い合わせ先】
 新潟市福祉部 障がい福祉課 共生社会推進担当 (市役所第一分館2階)
 〒951-8550 新潟市学校町通1番町602番地1
 電話:025-226-1248 FAX:025-223-1500
 Eメールアドレス:shogai.wl@city.niigata.lg.jp

遁所 直樹:プロフィール

新潟大学大学院博士課程1年時頚椎 4番5番骨折頚髄損傷
平成10年から介護老人保健施設ケアポートすなやま勤務
平成12年から NPO法人自立生活センター新潟勤務
平成23年から社会福祉法人自立生活福祉会事務局長
新潟市障がい者施策審議会委員
(仮称)障がいのある人もない人も一人ひとりが大切にされいかされる新潟市づくり条例検討会委員

後記

 先進諸国に遅れ、我が国でもやっと「障害者の権利に関する条約」が2014年2月19日発効し、千葉県を皮切りに各地で条例作りが進んでいます。新潟市も2年半をかけて条例づくりが行われ、今年2015年10月には条例公布・一部施行の予定という段階まで来ています(新潟県はまだ着手していません)。こうした状況は、案外多くの方に知られていないのが現状ではないでしょうか?今回、新潟市の条例作成委員の一人である遁所直樹氏をお迎えして、これまでの経緯、全国の状況、新潟市での状況をお聞きしました。
 こうした条例作りには、行政の思惑や、企業等の利害、障害者の人権に対する思い入れなどの違いなどがあり、策定上は様々な困難があることが予想されましたが、今回のお話をお聞きしてより深く知ることが出来ました。
 「障害者の権利に関する条約」に関する条例を各地で策定するということは、障がいを持った人が理不尽を感じたときそれを意思表明できる場所を作ることと理解しました。すなわち、この条例が議会で可決され公布されたところから権利擁護が始まるという、遁所氏の主張が良く理解できました。
 新潟市での意見募集(パブリックコメント)は、もうじき締め切られますが、多くの声を行政に届けたいと思います。また、全国の皆様のお所でも行われているであろう条例作りに、多くの方が関心を持つことを希望します。

NIC黒埼健康セミナーを開催

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5月16日、NIC黒埼(日報インフォメーションセンター)の2階で、「NIC黒埼健康セミナー」を開催しました。これは、新潟日報社と当院の共同企画事業で、今回で4回目の開催となります。今回は、「看護師に聞く がんってどんな病気?」と題し、当院のがん性疼痛看護認定看護師の此村奈都美が講演しました。およそ20人の参加者からは、アンケート結果からもお分かりのようにとても高評価を受けました。第5回以降も参加者の皆様に喜んでいただけるような医療・介護・福祉の話題提供をさせていただきます。

(地域連携福祉センター 副センター長 斎川 克之)

アンケート結果はこちら

※講演会の様子は5月22日の新潟日報にも掲載されています。

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