新潟ロービジョン研究会2015(第4回ご案内)
眼科医が行うこと
眼科治療の目的が、視機能を改善させることだけであれば、ゴールまで達することができないことも多々ある。しかし日常生活を送る、仕事を続けること、生きがいを持って暮らせるようになることが最終目標であるならば、眼科専門治療のほかにも主治医としてやるべきことがある。
講演:『眼科医が行うロービジョンケア』
講師:加藤 聡 (東京大学眼科)
http://andonoburo.net/on/3646
抄録
ゴールデンウィークも過ぎ、巷では日本のプロ野球もこれから佳境を迎えるところである。近年のプロ野球での投手の起用法を見てみると、先発、中継ぎ、抑えと分業化されてきている。果たして眼科医も患者さんに対して、そのように分業化されてくるべきなのであろうか?
もちろん、医療経済の観点からすれば、かかりつけ医と高度な医療機関(急性期病院)との分業である病診連携が必須なのは論をまたない。それでは高度な医療を行う急性期病院では、どのように眼科医は患者さんと相対すればよいのであろうか?高度の診断や手術を含む治療を行う眼科医が「先発投手」ならば、最終的にロービジョンケアを行う眼科医は患者さんへの対応を医療として終了するという意味で「抑えの投手」ということになるという考え方もある。あるいは、視覚障害の患者さんに対しては大変失礼だが、中には最終的にロービジョンケアを行う眼科医は「敗戦処理投手」のように考えている残念な眼科医も一部にいることは確かである。しかし、私は、いずれの考えにも違和感を覚える。
本来眼科医が行うロービジョンケアとは、正しい診断、適切な手術を含む治療を行い、その上での狭義のロービジョンケアを行うことが正しいあり方だと考える。すなわち、眼科医が行うロービジョンケアとは最後を締めくくることではなく、先発投手として完投することであり、そのように考えるならば、ロービジョンケアにより力を入れる眼科医も必然的に増えると期待している。
略 歴
加藤 聡 (カトウ サトシ)
1987年 新潟大学医学部医学科卒業
東京大学医学部附属病院眼科入局
1996年 東京女子医科大学糖尿病センター眼科講師
1999年 東京大学医学部附属病院分院眼科講師
2000年 King’s College London, St. Thomas’ Hospital研究員
2001年 東京大学医学部眼科講師
2007年 東京大学医学部眼科准教授
2013年 日本ロービジョン学会理事長
現在に至る
新潟ロービジョン研究会2015
日時:平成27年8月1日(土)
開場;13時30分 研究会14時~18時
会場:済生会新潟第二病院 10階会議室
主催:済生会新潟第二病院眼科
テーマ:「ロービジョンケアに携わる人達」
事前登録制
会費無料、どなたでも参加出来ます。
ただし、会場準備の都合上、事前登録が必要です。
事前登録
新潟ロービジョン研究会2015
申込期間 平成27年6月15日(月)~7月19日(日)
ただし、会場の定員制限があり先着100名様までです。
申し込み先:済生会新潟第二病院眼科 安藤伸朗
e-mail gankando@sweet.ocn.ne.jp
Fax 025-233-6220
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参加申し込み
氏名~
所属(勤務先)~
職業~
住所~都道府県名と市町村名をお願いします
記載例~○○都道府県、○○市町村
連絡方法
e-mail アドレス~
Fax番号~
(可能な限り、メールでの連絡先をお願い致します)
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注:専門の職員はおりません。電話でのお問い合わせには応じることが出来ません。
概要
『新潟ロービジョン研究会2015』http://andonoburo.net/on/3629
14時~はじめに
安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)
14時05分~特別講演
座長:加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
『世界各国と比べた日本のロービジョンケア』
仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
http://andonoburo.net/on/3638
15時~パネルディスカッション ~ 『ロービジョンケアに携わる人達』
司会:安藤 伸朗 (済生会新潟第二病院;眼科医)
仲泊 聡(国立障害者リハビリテーションセンター;眼科医)
1)眼科医が行うロービジョンケア
加藤 聡(日本ロービジョン学会理事長 東大眼科准教授)
http://andonoburo.net/on/3646
2)NPOオアシスでやってきたこと、行っていること
山田 幸男 (新潟県保健衛生センター;信楽園病院 内科)
3)ロービジョンケアにおける視能訓練士の関わり
西脇 友紀(国立障害者リハビリテーションセンター病院;視能訓練士)
4)新潟盲学校が取り組む地域支援
渡邉 信子 (新潟県立新潟盲学校;教諭)
5)盲導犬とローヴィジョン
多和田 悟 (公益財団法人:日本盲導犬協会 訓練事業本部長 常勤理事)
4)後悔から始まった看護師によるロービジョンケア
橋本 伸子(石川県;看護師)
5)嬉しかったこと、役立ったこと (患者の立場から)
大島 光芳 (上越市;視覚障がい者)
17時55分~おわりに
仲泊聡(国立障害者リハビリセンター病院 眼科部長)
18時~アジャーン(全員で会場片付け・自由討論)