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杖で歩くこと、犬と歩くこと、人と歩くこと

案内:第250回(16-12)済生会新潟第二病院眼科勉強会(清水 美知子)

 済生会新潟第二病院眼科で、平成8年6月から毎月行なっている勉強会。どなたでも大歓迎です(参加無料、事前登録なし、保険証不要)。ただし、お茶等のサービスもありません。悪しからず。

演題:杖で歩くこと、犬と歩くこと、人と歩くこと
講師:清水 美知子(フリーランスの歩行訓練士)
日時:平成28年12月14日(水)16:30 ~ 18:00
場所:済生会新潟第二病院眼科外来
http://andonoburo.net/on/5198

抄録

 見えない・見えにくい人が街を歩く場合、杖、犬、人の三つの手段がある。杖は進路上や周囲を探索する杖、犬は盲導犬、人はガイド(街の人、ボランティア、移動支援従業者、同行援護従業者など)である。見えない・見えにくい人は外出ごとに行き先、距離、交通機関などを考慮して一つまたは複数の手段を選択して歩いている。

 杖は単純な一本の棒(折りたたみ式もある)である。使用者は、物と当たったり段差(例:縁石、階段)を踏み外したりしないよう、杖を身体の前で左右に振り、物や段差を検知して歩く。

 盲導犬は使用者の「パートナー」などと呼ばれる存在で、使用者の指揮のもと使用者と一体となって障害物を回避し段差や角で停止する。使用者はハーネスを介して知る犬の動きに追随して歩く。

 人も盲導犬とほぼ同じで、人の腕を握り追随して歩く。行き先を言って、人についていく場合が多いが、盲導犬と歩く時のように人に行き方などを指示して歩く場合もある。

 杖は単なる道具であるが、盲導犬と人は意思と感情を持つ生きた存在である。使用者と盲導犬、人との関係は歩行の安全性や効率性に大きく影響する。特にガイドと歩く場合は互いへの気遣いが必要であるが、使用者の主体性が尊重されなければならない。

 今回は、杖で歩くこと、犬と歩くこと、人と歩くこと、三つの歩行手段について、その安全性や利便性、歩行の快適性、使用者の心理的側面等について、みなさんと共に考えたいと思う。

略歴

1979年~2002年 視覚障害者更生訓練施設に勤務、その後在宅視覚障害者の訪問訓練事業に関わる
1988年~新潟市社会事業協会「信楽園病院」にて、視覚障害リハビリテーション外来担当
2002年~フリーランスの歩行訓練士

ネット配信について

「新潟大学工学部渡辺研究室」と「新潟市障がい者ITサポートセンター」のご協力により実況ネット配信致します。以下のURLにアクセスして下さい。
http://www.ustream.tv/channel/niigata-saiseikai
当日の視聴のみ可能です。当方では録画はしておりません。録画することは禁じておりませんが、個人的な使用のみにお願いします。

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