当院では、看護の質を高めるために専門的なケアを行う看護師※1が専従、専任で活動しています。
※1 緩和ケア認定看護師1名、感染管理認定看護師2名、皮膚排泄ケア認定看護師3名、糖尿病看護認定看護師1名、摂食嚥下障害認定看護師1名、がん性疼痛看護認定看護師1名、がん化学療法看護認定看護師1名、手術看護認定看護師1名、集中ケア認定看護師1名:9分野・12名。
退院調整看護師1名、心大血管リハビリ看護師2名、放射線療法看護師2名。
患者さんとご家族を中心とした緩和医療ができるようにチームで協力しています。緩和ケア認定看護師は、専門的知識を活かし、患者さんの身体的・精神的苦痛を緩和するためのアプローチやご家族への支援を行なうことが主な活動です。その他に、院内外における看護師育成と緩和ケアの普及活動を行なっています。
感染が起きないように予防するための対策を立案・実施し、遵守されているか(どうか)評価すること,感染が起こってしまった時、速やかに対応し、感染の拡大を最小限に食い止めること,この両者を感染対策チームで実施し、その一員として調整役や運営役を担います。
また、地域医療施設の感染管理の質向上に向け、連携したり、講演活動等を行います。
皮膚や排泄に関するトラブルへの予防的ケアやトラブル発生時のケアを専門的に行なう為に活動しています。病棟や皮膚・排泄ケア外来で継続的なケアを提供しています。また、褥瘡発生の危険性が高い患者さんに対しては、リスクアセスメントを行い、褥瘡予防対策を実施しています。褥瘡発生した患者さんに対しては早期治癒を目的に院内の褥瘡対策チームで週1回の回診を行っています。
糖尿病の治療は、生涯にわたる自己管理が必要となります。患者さんが日々の生活の中で糖尿病と上手くお付き合いできるように専門的な知識・技術を活用して外来・病棟で支援しています。また、スタッフの糖尿病看護の質の向上を目指して勉強会等を行なっています。
摂食嚥下障害のある患者さんの可能性を最大限に引き出して、食べる機能を取り戻せるよう、専門的な知識と技術を用いて支援を行っています。また、NST嚥下チームで週1回の嚥下ラウンドを実施し、摂食嚥下リハビリテーションを進めています。スタッフに対しては、嚥下障害の早期発見や訓練技術などについて学習会を行い、摂食・嚥下障害に関する意識を高め、看護の質向上を目指し院内の教育活動を行っています。
がん性疼痛看護認定看護師は、がん性疼痛に関する専門的な知識や技術をもとに情報収集を行い、使用している薬剤の評価、副作用対策に関わり、痛みの早期緩和を目指して活動しています。具体的な行動内容は医療用麻薬を使用している入院患者さんとの面談やスタッフの教育・指導です。
患者さんが安心して退院できるように入院から関わります。退院後も患者さんに必要な医療や看護・介護が継続されるように多職種(医療・MSW・理学療法士・訪問看護など)や地域福祉事務所と連携を取りながら活動しています。
「がん化学療法を受ける患者さんやご家族が納得して治療を受けられる。抗がん剤による副作用の症状をできるだけ軽減して、患者さんがその人らしい生活を送ることができる。」ことを目標に、看護を行っています。また、看護の質向上のため、スタッフへの指導や勉強会を行っています。
近年、術式の複雑化・医療機器の高度化・手術患者の高齢化や高リスク化などにより、手術看護にも高い専門性が求められています。そんな中、昔ながらの慣習で行われていた手術看護に疑問を抱き、知識や技術を深めて、根拠に基づいた質の高い看護を提供したいと考え、認定看護師を目指しました。
手術を受ける患者さんは、不安や恐怖など様々な感情を抱きながら入室し、意識や感覚が無くなるという特殊な状況の下、手術に臨まれます。私は手術看護認定看護師として、手術を受ける患者さんの代弁者・擁護者となり、専門的知識と技術に基づいた看護を実践すると共に、術前・術中・術後において過ごす場所は違っても、安全で安心な看護を継続して提供できる環境づくりを目標に活動しています。
集中治療を必要とする患者さんやご家族は、急な病態の変化に不安やショックを抱いています。身体的・精神的に危機的状態にある患者さんやご家族が少しでも早く回復できるよう、日々の看護を通して手助けしたいという想いから集中ケア認定看護師を目指しました。現在は、専任認定看護師としてICU退室後の患者さん訪問などを行うと共に、所属部署であるICUを中心に、患者さんの病態を把握し重篤化を回避するための援助や、早期回復への援助をスタッフと共に考え実践しています。危機的状態にある患者さんやご家族が本来あるべき姿を取り戻し笑顔で退院できるよう、急性期から退院後の生活までを見据えた看護の提供を多職種と連携し、チーム医療の一員として活動していきたいと思います。
心大血管疾患リハビリテーションとは、心疾患・大動脈疾患の患者さんが、社会復帰・再発予 防目的として行う医療プログラムのことです。私たちは、患者さんひとりひとりの状況に応じて 運動を含めた生活習慣の見直しと改善を図り、快適で質の良い生活を送っていただくことを 目指して、医師、理学療法士、管理栄養士、臨床検査技師と協働してチーム全体で支援しています。
放射線治療を受ける患者さんの放射線科初診時から終了まで関わります。
治療が開始になると、専従看護師(専任看護師)が治療部位と全身状態の観察を行い、日々の変化を見逃さずに適切なケアやセルフケア指導を行います。
また、患者さんのいちばん身近な存在として訴えを傾聴し、治療時の身体的苦痛の緩和や不安の軽減に努め、安心して治療を受けられるように個別性に応じた看護を行っています。
当院は災害拠点病院です。私たちはDMAT(災害派遣医療チーム)のメンバーとして災害超急性期の医療に迅速に対応できるよう毎月資機材整備、ミーティングを行いそなえています。
また、いつ起こるか分からない災害に対して職員の意識を高めるための教育・訓練を計画し活動しています。