シンポジスト 木原 暁子 (マイクロソフト社;中途視覚障害) 【コメント】  私は2003年まで見えていた中途視覚障碍者です。体調不良と手術がきっかけとなり全盲となりました。  目の手術は左右合わせて4回受けてきましたが、どの手術も不安と緊張が大きくありました。左目の手 術直後は麻酔と緊張の影響で、飲み物を飲んでも嘔吐してしまったほどです。  視力を保持したいという希望の気持ちと、失明してしまうかもしれないという不安から直前まで悩んだ 右目手術は、網膜剥離予防と白内障改善のためと聞いていましたが、改善には及ばずその後の私に大きな 影響を与えました。  眼科治療は多かれ少なかれ人生を変動させるものだと思います。その眼科治療が人生に大きく影響する ならば、その後人生をenjoyできるものが技術の進歩で開発されることを願っています。  また患者の失明と同時に離れてしまいがちな医師にこそ、その後も人生を歩む私たち患者には情報(訓 練施設や最新治療など)というtriggerを与えてほしいと思います。 【略歴】  1980年11月 若年性(1型)糖尿病発症  1999年 9月 派遣会社入社  2003年 2月 右目手術にて全盲となる        5月 退院後障害手帳取得,生活訓練受講  2003 12月 左足裏大やけどにより入院(8か月間)  2005年 8月 退院後再度生活訓練受講  2006年 7月 マイクロソフト株式会社入社〜現在に至る