報告 『新潟ロービジョン研究会2010』   4)参加者の感想2 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 大学教授 東京  山本先生の話をおそらく始めて聞いたけれど、カリスマ性があって分かりやすかったし、実質良い仕事 をされていることを知って嬉しかった。  山本先生の直後という出番は絶妙でもっともありがたかった。医療の先端とロービジョンサービスの先 端のコントラストがつけられた。視覚障害があることが人生の終わりでもなければ、人生を楽しめない理 由にもならないという言葉を異口同音に聞いたけれど、科学的データもその通りで、怖れているのは眼科 医だけかもしれない(目が見えなければ確かに眼科医は難しい)と思った。林先生たちのIT支援が新潟市 から予算をもらって3人という人的資源をつかって地域の在宅サービスができているのは素晴らしいと 思った。  この会が、自腹を切って開催している会だということを聞いて驚いた。 懇親会はオークラホテルでの もてなしだけれど、これはさすがに会費をとってもらって参加できるのが嬉しい。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者  「業者」という立場、視点から初参加させて頂きまして、深く考える・気づくことがあり、とても勉強 になりました。  林先生のアンケート結果の、「約80%の方が『拡大読書器』の存在すら知らない」ということが強い ショックを受けました。それまで、私自身、まったく新しい類の機械というわけではなく、すでに20〜30 年近く存在している類なので、既に飽和状態のなのではないかと考えていたからです。全国約144万人の ロービジョンの方、及び、その御家族などの関係者の方々の隅々にまでPRしきれていない私ども業者の力 不足、というくやしい現実を知りました。しかしながらその反面、将来的には読書器などの器械に出会 い、喜んで頂けるかもしれないユーザーがまだまだいっぱいいるのだと、もっともっと皆様に知って頂け るよう、頑張らねばと、とても前向きな気持ちにもなれました。  今までは、特定の地域(患者団体が活発な地域や、「〜センター」のように先導する施設がある地域) ばかりでの展示会がほとんどでした。あまり展示会をやらない地域、初めて展示会に来場したユーザー様 にもっともっと出会える機会を作りたいと思いました。そのためにも、個々の企業としてではなく、各業 者が連携して、そして、業者間だけでなく、医療側、教育側、など各分野の皆様方ともっともっと協力し ていく必要があると思いました。選ぶのはユーザー様ですが、その選べる土台、『情報が行き渡らない』 ということがないようにしていきたいと思いました。  とにかくとても考えさせられる、刺激的な勉強会でした。是非ともまた、参加させて頂きたいです。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ITソフト開発 高知県   過日は、久しぶりに新潟の地で、医療・福祉関係の人々と、お会いすることができ、嬉しく思いまし た。写真も、皆様いい表情で写っていますね。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 新潟大学工学部 教員  貴重な機会を与えていただき、ありがとうございます。ニーズの掘り起こしには時間がかかりますが、 地道に努力いたします。近いうちに先生のニーズにもようやく応えられそうです。ぜひご活用ください。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 福島県    いつも通り、人脈の幅広さがうかがい知れる会でした。福島県ロービジョンネットワークもある意味順 調に活動しているのですが、ネットワークとしての真価が問われる時期に来ているのではないか、とする と、まだまだだめ!と思っています。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者  実は私、入社して2ヶ月の超若輩者でありながら、今回の勉強会に参加させて頂きました。医療機器の 展示会にて、デモや販売などを行った経験はありましたが、視覚障害の支援機器は初めてでしたので、正 直かなり緊張して本番に臨みましたが、先生を始め、展示業者の皆さまや参加された皆さまに優しくして いただき、何とか乗り切る事が出来ました。弊社のブースまで辿りつけないという方もいらっしゃったよ うでしたので、受付にて、弊社の会社案内などをお渡しするように準備しておけばよかったと、反省点が 多々挙げられます。もし来年もお招き頂けるようでしたら、今回の反省点を活かして参加させて頂ければ と感じました。  講演された皆さまのお話の中では、小田先生のお話も非常に興味深いものでした。私は医学的知識が皆 無なのですが、前職では障害者へのカウンセリングや就職支援に携わっていましたので、患者の心理にと ても関心があり、小田先生のお話はすんなりと耳に入ってきました。 他の講演内容も勉強になりました し、懇親会でも全国の皆さまと親睦を深めることが出来、非常に有意義な研究会でした。  今回のテーマ、「『見えない』を『見える』に」、ロービジョンの方に対して、私には何が出来るかと 考えました。物理的な治療は出来ませんが、支援機器をご案内したり、またコミュニケーションを深める ことによって知識や引き出しを増やしてもらい、心の目で見えるようになって頂くことが出来るかもしれ ないと。  この世界に入りまだ日が浅いですが、日々是勉強で成長していきたいと思います。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 歩行訓練士 京都府  新潟ロービジョン研究会に参加させていただきありがとうございました。これまでも園さんのメーリン グリストで報告は拝見しておりましたが、実際に参加させていただいて、他の研究会にはない熱気とレベ ルの高さを感じて感動いたしました。皆さんのおはなしを一生懸命メモしたのですが、最後に安藤先生が おっしゃった「治る喜びを共有する普通の医者」に対して「治らない悲しみ・痛みを共有するリハビリに 関わる医者」という言葉が心に残りました。  私の勤務する施設(京都ライトハウス鳥居寮)では、近年重度の視覚障害と高次脳機能障害を重複され た方たちの支援を行うことが増え、わからないことばかりで苦慮しております。少しづつでも高次脳機能 障害の方たちの世界を理解し、その悲しみや痛みを、そして出来れば喜びも共有できるように努力してい きたいと思います。来年も参加させていただきたいと思っております。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 盲学校教諭 新潟市  林先生のご講演では「新潟盲学校はもっとITサポートセンターの機能を活用させていただき、連携をし ていく必要がある」と感じさせられました。 山本先生のご講演には驚かされました。たいへんわかりや すい内容であるとともに色素変性症の方々にとってたいへん勇気を感じさせるお話だと思いました。一刻 も早く有効な治療法として活用されることを願ってやみません。 小田先生のご講演は独特な語りでつい つい引き込まれてしまいました。環境を変えるという発想はたいへん重要な考え方であるとともに、ロー ビジョンエイドの処方のみならず、その利用訓練こそ必要不可欠であるということを再認識しました。  シンポジウム並びに懇親会では参加者の方々からさまざまな刺激を受けることができました。話すこと によって自分の考えを再確認することができましたし、他の方々の意見や実践を聞くと本当に勉強になり ました。たいへん楽しく有意義な1日でした。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者  先日の新潟ロービジョン研究会では大変お世話になりました。ありがとうございます。私がこう申し上 げるのもおこがましいことですが、年々盛会となることは、バトンを受け取り引き渡した一人として非常 にうれしく思います。ご準備などいろいろ大変かとは思いますが、今後も継続いただき、益々の発展を 願っております。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 盲学校教諭 新潟市  今回の研究会で最も印象に残ったのは、新潟大学の林先生の講演です。支援器具の存在を知らない視覚 障害者が多いという現実を知り、強いショックを受けました。私は拡大読書器を始め、点字ディスプレイ など、当たり前のように身の回りにあります。そして、その使い方を教え、支援器具を使用させて授業を 行っています。支援器具は「使えて当然」という存在です。視覚に障害を持つ方にとって生活の不便さを 軽減できるためには支援器具は欠かせないアイテムです。林先生がおっしゃるように、あらゆる方法で情 報を発信し、支援器具について知っていただくことが急務です。私たち盲学校も、視覚障害に携わってい るのですから、ホームページなどでどんどんお知らせしたいと痛切に感じました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 新潟県(東京医大在籍)   ロービジョンの難しさ、楽しさ、認知度の低さなど再認識しました。林先生のご講演は、現場の実状と 本音が聞けて興味深かったです。普段、他分野の先生方のお話を聞く機会が少ないので面白かったです。 後半の持ち時間10分トークは、コンパクトに趣旨がまとまっていて、さらに内容も富んでいて、人選は素 晴らしい!と感じています。知り合いも増えました。レスキュラはしばらく我慢します。素敵な会をあり がとうございました  ロービジョンは、認知度も低いし、何をしてるのかわからないし、やろうと思っても抵抗感が・・・、 という分野ですが、少なくとも医局員にはわかってもらいたいと思います。私たちの取り組みとしては、 「瓦版」と称して医局員のメールボックスにロービジョン外来でどんなことをやっているか、何が起きた か、困ったことなど、くだけた感じの文面で配布しています(2か月に1回程度)少しでも興味を持ってく れればいいのですが・・・ @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 千葉県 眼科医  参加された方々の熱意と、これほど多業種の人々が集まることに改めて感服いたしました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 当事者 静岡県  色々な方面からロービジョン、広くとらえて障害を考えるということを聞くことができ、ためになりま した。見えないこと、見えること、見えてなくても見ることが出来ること…私も一患者として共感できる ものがありました。私個人として、突然やや観点の違う内容の質問をさせていただき、失礼いたしまし た。 私の言いたい内容は私個人の経験がないと伝わりにくいものですが、時間が限られてると思い、省 いてしまい、何だか的外れのようなことになったような…しかし、様々な方とお話をすることができ、有 意義な時間が過ごせたことに感謝いたします。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 視能訓練士 青森県  今回、はじめてロービジョン研究会に参加させていただいたので、ロービジョンケアに関心のある方々 が多いことにびっくりいたしました。青森では、まず考えられないのかなと思います。また、講演の内容 としまして、自分自身の未熟さを再認識させられた場となり大変感謝しております。現在、大学に在籍し ていますが、退職することもありロービジョンケアに介入することがしばらくできなくなります。しか し、今回、講演で力を頂いたので、自分の出来ることを探してみようと思います。  いろんな団体や個人が、交える場所はなかなか無いため貴重な経験となりました。ぜひ、機会があれば また参加させていだたければと思います。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 埼玉県   様々な立場の皆さんが集まって、夫々の立場からの意見が伺える会としていつも大変勉強させていただ いております。しかし、このところ、当事者の方の素朴な感想や質問の数が少々減ってきているのではな いでしょうか。眼科医が強く意見を言いすぎるとどうしても他の方が言い出しにくくなるという傾向が、 このような集まりにはつきもののように思います。患者さんを中心とした医療・福祉・教育・雇用を考え る上で、患者さんの屈託のないご意見が聞ける場という当研究会の長所をなくさないようにご配慮いただ きたいと思いました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者  今回の研究会では、林先生の講演の中でのアンケートで視覚障害者支援機器の認知度が非常に低いこと や、小田先生の講演で、ロービジョンケアのサービスを受けていない方のQOLの低下で経済的損失がおよ そ9兆円あるということが印象に残りました。弊社の機器を含めてロービジョンの方への、特に支援機器 の情報提供の大切さを再認識し、普及活動に邁進したいと思います。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 当事者 新潟市  私たち視覚障害者にとって、このような貴重な機会を作っていただいたことに対し、心から感謝申し上 げます。私は、色変患者で、視野狭窄が進み、中心視力がわずかに残っている弱視の状態です。 今回の 支援機器やロービジョンの話は、残っている視力、視野を、上手に使ったり活用して、よりよい日常生活 を送るという意味で、非常に参考になりました。また、前進する網膜変性の治療の話は、非常に衝撃的で あり、私たち患者に大きな希望を与えてくれるものでした。年々、視野が狭くなり、視力が落ち、将来に 対する不安と恐怖は、計り知れません。わらにも縋りたい気持の時に、このような話を聞けたことは、患 者にとっては、希望に満ちた夢のような講演でした。進展を期待しています。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 当事者 新潟県  多くの勇気を受け取り帰りました。いつかロービジョン研究会イン上越が開催してみたいと夢を抱きま した。私は全盲ですので心しか見えません。安藤先生は最後の締で、自己主張を抑制されて、若い医師は まだこんな事を考えなくてよい。今は自分の信じるものを求めて頑張りなさいと、言葉を贈られました。 私は60才ですが、まだまだ自己主張が出過ぎて、いつも妻に叱責されています。まだまだ何かを発見し たくてたまらないのです。私よりお若い先生が志を内に秘め、やさしく対応されているお姿に、人の器量 の違いを感じました。私には遥かにおよびもつかない先生の器の大きさに感動しました。  残念に思えたのは、障害者から学ぶと言ったニュアンスが感じられませんでした。例えば、特別講演を 2テーマに絞るとか時間を短縮するとかして、切り開いた時間を障害者自身が自分の課題を話し、先生方 からサジェッションを受けるとか、話を構成するのが苦手なら、先生から質問して頂き、その場で思った ままに回答するとかはどうなんでしょうか。障害者が何とか発言する工夫があっても良いように感じまし た。多方面から、そして遠くから大勢が、それぞれに思いを込めて出席されているのですから。   @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 石川県   当日は林教授、山本教授の二つのみしか聞けませんでした。それぞれについて感想を述べさせて頂きま す。  林教授「障がい者が支援機器を活用できる社会に」  CPソフトや携帯ツールなどは教科書的にみま すが、ロービジョン外来をしていてなかなか医師及びORTが病院ですすめることができない状況です。 実際に病院で処方するのは遮光眼鏡、拡大鏡がほとんどです。それ以上の補助具を紹介するとなると、や はりネットワークが必要になってくると思われますが、病院側もどのような支援活動を具体的にどこでど う行っているのかなかなか把握できていないのが現状です。講演で支援ネットワークの存在そのものがな かなか知られていないと何度もおっしゃっておられたのが印象的でした。石川、富山でもそのようなとこ ろにこちらから行く機会をつくっていかねばならないと思いました。以前、富山の盲学校に見学させても らったときは大変勉強になりました。  山本教授「前進する網膜変性の治療」  網膜色素変性は、こちらもなかなかどうしようもなく診療し ております。自分ができることは特定疾患の申請をする、白内障が進行したら手術する、そのあとは補助 具選定、そして身障の評価とそのようなところです。遺伝子治療のような最先端の治療を勉強したり研究 したくても医局員は医局がきめたところの勤務地にいくしかない、などと思われます(自分の場合で す)。また、勤務医は当直などがあり、他科の患者も診察し、疲労します。あのようなCBSの放送に触 発されて専門性を高めていくのがいいのか今のように過ごしてゆくゆくは開業医として余生をおくるのか どちらがいいのかわかりません。レスキュラの神経保護効果のある薬がでるのはいいと思われました。自 分としては神経保護薬のdrug deliveryに興味があります。       @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 新潟市  山本先生のご講演は、医師も患者さんも期待している網膜色素変性症に対するウノプロストン点眼治療 について詳しく知ることが出来てとても有意義でした。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 歩行訓練士 長崎県   まず、お集まりになられた方が全国各地からということと、140人を超えたということに驚きまし た。新潟ロービジョン研究会と言うよりも全国規模のそれと言っても良いのではと思いました。また、お 話の内容が興味深いものばかりでしたので、お一人お一人の時間がもっと欲しかったです。この研究会に シンポジストとして参加させて頂き、私は光栄に思いました。緊張の10分間でしたが、有意義で楽しい 研究会でした。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 視能訓練士 新潟市  今年の新潟ロービジョン研究会も大変良い勉強をさせていただきました。私のリクエストに応えていた だき(私だけではないとは思いますが、、)東大の柳澤さんを講師として呼んでくださいましてありがとう ございました。若いというだけでなく「できる」という言葉がぴったりです。新潟にも柳澤さんタイプの ORTが育つことを期待しているところです。参加された視能訓練士にはよい刺激になったことと思いま す。山本修一先生の網膜変性の治療には多くの患者さんが励まされ、是非またお聞きしたいというかたも おられます。来年もまた患者さんに希望がもてる講演内容をお願いします。それにしても新潟ではロービ ジョンケアのすそ野が拡がらないことが、気がかりではありますが、診療報酬化がどう進むか、興味深い です。それによっては視能訓練士の今後の業務内容も大きく変化すると思われます。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者  毎回、充実した講演でございますが、今年は随分と中身の濃い講演会だったように思いました。ために なる勉強が出来、演者の先生方には感謝しております。研究会終了後、8月に入りましてロービジョンの 補助具(ルーペ)を紹介する機会がありました。 「七月に新潟市で新潟ロービジョン研究会という講演 会があり、そこでもこのルーペを展示したんですよ。」とお伝えし、その場でお試しいただきました。と ても喜んでいただき、今まで触れたことのない物に感動されていました。補助具(ルーペ)を購入され、 「もっと早く出会えればよかった。このような研究会があったなんてもっと早く知らせて欲しかっ た・・・」など帰り際に病院のスタッフにおっしゃっていました。そこで「新潟ロービジョン研究会20 10」での講演の中で、林 豊彦先生のお話を思い出しました。確かに優良な福祉機器を紹介できる機会 が増え、福祉支援制度もかなり改善されているいるように思いますが、完全に確立されるまでもう少し時 間がかかるのでしょうか?今年のロービジョン研究会の講演で触れられた内容に近しい体験を致しまし た。  機器展示も今年は一社増え、展示機器もバージョンアップして来場者の方たちにはインフォメーション でき良かったと思っております。また来年が楽しみです。有難うございました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 大学院生 東京  研究会に初めて参加して、見えないと見えるようになる。こころで、五感で感じる事等は、普段の活動 では気付かないことを色々と学べました。また、先生方のお話にはいくつもの学びと感動がありました。 特に点眼薬の使用が一般的に使用出来るようになることを願っています。私は、手話通訳活動のなかで、 先天性聴覚障害として生活していた人が網膜色素変性症の進行することで、障害を受容することや就労継 続したいと願う等、様々なことで苦しんでいました。そんな彼らとともに、学習会や外出行事などを行っ ています。  今回、永井講師に誘われて初めて参加しました。来年も是非、参加させて頂きたいと思っています。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 眼科医 東京   特別講演  林 豊彦 先生 →工学部というと何か機械とか、システムとか物々しい感じのものをイメージしてい たのですが、障がい者に対する新しいアプローチを教えられたような気がしました。実際に行動されてい ることに敬意を表したいのですが、このようなことは普遍的に続けられることが大事だと考えています。 それには普遍的な経済的バックアップが必要と考えますが、その点がどのように解決されているのかが疑 問に思いました。ただ、そのような内容はもしかしたら触れてはいけないことなのかとも考え、あえてお 聞きできませんでした。  山本 修一 先生 →私にもわかる最新医療のお話でした。きっと患者さんやその家族の方も大満足 だったと思います。眼科医としては、点眼薬が網膜病変に有効だということに驚かされました。もちろ ん、理論的には有効だとは思っていますが、患者さんに「網膜症に効く点眼薬はありませんよ」といつも 言い放っている身としては考えさせられました。  小田 浩一 先生 →初めは「反感を買う話になるかもしれない」と前置きされたので、どんなことを 言い出すのかと思っていましたが、全く、反感を買うような話ではなく、小田先生ならではの言いたいこ とをすっきりとスライドにまとめて話すプレゼンテーション方法ともども感心していました。  シンポジウム 「『見えない』を『見える』に」  稲垣 吉彦 様 →同じような話を他でも聞いた気はしますが、実際の話ですので説得力があります。  永井 和子 様 →県の職員としてこのような支援のことをして下さるということは心強い限りです。 東京にもこのような人がいるのかな(私が知らないだけかもしれませんが)と考えさせられました。  田中 宏幸 様 →われわれ眼科医にとって盲学校というものをもっと知っても良いと考えているので すが、それを知る良い機会でした。ただ、盲学校の先生を専門にしているのではなく、一般学校からの転 勤で来ている人も多くいると聞いていますので、田中先生のような方だけでもないのかもしれません。特 にある児童に漢字検定を受けさせる話は感動的でした。  柳澤 美衣子 様 →少し難しい内容になってしまったようで指導する身として、反省させられまし た。しかし、ある程度理論的に理解してもらいたいということは伝えられたのではないでしょうか?、  仲泊 聡 様 →一番期待を持って聞く話でした。「まぶしさ」の原因が不明であるということをはっ きり言ってもらったので眼科医として逆に安心しました。全盲の人でもまぶしさを感じるという話を聞い ていたので、その人に遮光眼鏡は有効かと質問させていただき、「有効かもしれない」とのこたえをいた だいたのは、意外でもあり、納得させられるものでいsた。その後の説明で全盲というのが視力、視野だ けで規定されているものですから、もしかしたら遮光眼鏡が有効だというのも理解させられるものでし た。  以上が、ロービジョン研究会の感想です。ちなみに懇親会の感想ですが、昨年よりも会場でフリートー キングが楽しめ、とてもよかったように思えました。ただ、ホテルオークラのような一流ホテルでやらな くても、もう少し三流ホテルもしくはレストランでもよいのではないかと思いました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 機器展示業者 当事者 東京都  支援機器のコンサルを行い、実際に販売・サポートを行っている立場として、支援機器の開発にも携わ り、現場でのサポートも行っている林先生のご講演に大変共感を覚えました。 また、まぶしさを感じて いる視覚障害当事者として、仲泊先生のご講演を通して、 まぶしさを感じる患者の共通点として、視神 経乳頭が比較的きれいな状態であるということに興味を持つとともに、もしかしたら全盲者であってもま ぶしさを感じるかも知れないということに、新鮮な驚きを感じました。  今回も幅広い分野の先生方から、幅広いお話を聴くことができて大変勉強になりました。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@